こんにちは、竹下です。第58回全日本学生グライダー競技会の総括をします。
まず、結果から言いますと
名古屋工業大学 623点 団体7位
となりました。惜しくも六位と約100点差をつけられ入賞を逃してしまいました。
今回の全国大会は、競技日六日間のうち初日と最終日のみが周回コンディションとなり、例年より渋い条件でした。
初日はR/W32発航で関東の大学が多数周回・ワンポイントをする中、慣れない滑空場、他機とのセパレーション維持へのもたつき、情報不足などにより大した滞空も出来ず悔しい結果となりました。
競技四日目には唯一慶應の選手がワンポイントを獲得していて、圧倒的な技量を見せつけられました。少しでもサーマルがある日にはだいたい早稲田・慶應の選手が長く飛んでいた覚えがあります。周回出来る日には確実に周回し、渋い日でもより長く滞空しているあたり、技量の高いパイロットにとって発航順や運なんて関係無いんだと思いました。
全体の得点が伸びないまま迎えた競技六日目の最終日はかなり良い条件が期待されましたが、 開始時間が10:30に対して最終発航が13:00、ゲートクローズが14:00と短い時間での勝負。名工は発航順が3番でなかなかの引きでした。出発時点で風は川風1mほど吹いており、これはサントリー上空に行くしかないと心の中で決めてました。他機がいないうちにサントリー上空まで東進するとサーマルにヒット。まだまだ活性化していませんでしたがひたすら粘って約高度600m、田の字まで伸ばして探すもあまり強いプラスは無くサントリーへ戻る、サントリーで上げなおして田の字、を繰り返しているうちにサントリー上空でかなり強いサーマルがあり、必死にしがみついていると高度1000m!そして千代田へ。千代田周辺でかなり大きな沈下があって赤岩周辺に戻る頃には450mまで落とすも、やはりその日一番ホットなサントリーへ向かい上げ直し。さっきよりも強いサーマルはなかったので赤屋根→青屋根とサーマルを乗り継ぎ、風に流されつつ給水塔へ伸ばし、無事クリア、約一時間半かかって周回出来ました。千代田からの帰りやファイナルグライドでガイドラインを割っていたようで、少し減点もあり、623点のフライトでした。自分より後に離陸した早稲田23が最速・減点なしの29分で周回しており、23の底力を見せつけられたように感じます。この後の古川も粘りの一時間半フライトをするものの、田の字の沈下帯に阻まれゲートクローズの時間となってしまいました。
終わってみるとまだまだ反省点のあるフライトで、もっと速く回って、早くバトンタッチ出来ていれば条件の良いタイミングで飛ばせたのにといった後悔もありますが、最後の最後に得点出来て良かったです。これが現役学生ラストフライトとなりましたが、今回の経験を後輩に引き継いで、来年も是非とも全国出場、さらには入賞まで行ってもらいたいです。
最後に、名工大航空部をご指導下さった教官の皆様、機体を貸して下さった名城大学航空部様、これまで全国大会出場のノウハウを残していただいた先輩方、切磋琢磨した同期のみんな、全員のおかげでここまで頑張って来れたと思っています。自分は大学院に進学するので学生生活は残り二年。今まで受け取って来たものを、次は後輩達に引き継いでいけたら良いなと思います。